わからない

もしも、私たちがみんな、
魔法によってお互いの考えを読み取る力を与えられたとしたら、
その最初の効果は、ほとんどすべての友情は解消されると
いうことだと思われる。

ラッセル「幸福論」第八章 被害妄想より

「わかり合いたい」と思ってはいるが、本当に分かり合えたらどうなるだろうか?
機動戦士ガンダムの「ニュータイプ」と呼ばれる一種の超能力者がまさにそうだが、悲劇を生むことになるだろう。

人が本当のところどう思っているのかを知りたい。
知ることができれば、相手を傷つけることもないだろう。
その人が本当に望むことをしてあげられるだろう。

でも、その人自身にすら、自分の感情をきちんと把握できているか怪しいと思う。
その日の体調や、言葉の順番、天候などの影響で変わってしまうかも知れない。
人間の一貫性なんて当てにならないものだ。

冒頭の引用のように「お互いの考えを読み取る力」を与えられたら、
その考えがコロコロ変わることに驚き呆れ、
そんな一貫性のない思考に付き合うことを放棄し、
「読み取る力」のスイッチをオフにしてしまうと思う。

友情は壊れないけれど、人間に関する信頼が全面的に壊れるかもしれない。

関連記事

  1. 嫌なことは忘れられないので

  2. みんなって誰?エコーチェンバー現象

  3. 運がよくなる法則(ただし、科学的に)(4)

  4. 瞑想が足りない

  5. 断定できることなんてあるのだろうか。

  6. 「問題」という単語の多様性

最近の記事

  1. 本棚

    2026.09.04

    本が読みたい
  2. 2026.09.03

    採用活動
  3. 2026.09.02

    船中泊
  4. 2026.09.01

    恐怖の分析
  5. 2026.08.27

    通知過剰社会
  6. 2026.08.25

    離島の生活
  7. 講演、セミナー

読書記録(ブクログ)