「問題」と「解決策」に飛びつかない。検証の手順

釘を抜く

「問題だ、大問題だ!すぐに対処しろ」と言われても、少し落ち着いて、立ち止まって考えてみよう。

1.それは本当に「問題」なのか?

それは本当に問題だろうか?いまは目立っているだけで、たいした影響はないのではないか?
時間が立てば自然に解消するようなものかもしれないし、特定の人物が自分の利益に基づいて騒いでいるだけで、自分には、全体には影響がないものかもしれない。
人間は問題を見れば解決したくなる、クセのようなものがあるが、
目についた問題全て解決していては時間がいくらあっても足りないし、疲れるだけだ。

2.原因は正しいか?因果関係はあるのか?

いやこれは「解決すべき問題」だ、それがわかったのなら、次は原因究明だ。
原因は確かだろうか?他に考えられる原因はないか?
原因はひとつに絞れるか?複合的な要因ではないのか?
途中の因果関係は明確か?どこかで論理の飛躍はないか?
そもそも原因なんてないのでは?自然に発生したものなのでは?

よく言われるように「なぜ」を5回繰り返して、因果関係を逆に辿っていくことで問題を引き起こした「原因」にたどりつこう。

3.解決策の妥当性は?効果と効率、代替案との比較

原因がわかれば、解決策も見えてくる。今度は解決策の妥当性を検証する。
他に解決策はないのか?代替案と比較したか?比較した結果、なぜその解決策を選択すべきか説明できるか?
さらに、代替案を選択しなかった理由まで説明できるか?
効果はあるのか?効果の程度は十分か?効果はあるもののそれはささいな分量であり問題の解決には到らないのでは?
効率はどうだ?かかる費用や時間を考慮して、その解決策はもっともリーズナブルなものか?
複数の解決策を組み合わせることは有効か?組みあわせにより効果が減殺されることはあり得るか?
解決策を実行するタイミングは適切か?

4.解決策の実行可能性は?

解決策の実行可能性はいかほどのものか?
どんなにスマートかつシンプル、素晴らしい解決策も机上の空論では意味が無い。
現実の状況に対して、その解決策は十分に実行できるものかを考える。
完璧な解決策が上司の反対でつぶされてしまった経験のある方は、わかっていただけるのではないだろうか。
それはたしかに完璧な解決策だったのかもしれない、しかし、自分が置かれた状況(上司の能力や人間関係)を考慮したときに、実行可能性がほぼゼロの案だったのだ。

5.解決策にデメリットはないのか?あるとしたらそれは許容可能か?

解決策が副作用を引き起こしてしまうことはないだろうか?
副作用のない解決策はない。あるとすれば、それは影響がごくわずかな解決策であり、問題を本当の意味で解決するものではないだろう。

抗がん剤はガンの治療に有益だが、様々な副作用を引き起こす。
メリットとデメリットを比較してメリットの方が上回るからこそ、リスクを承知で使われている。

解決しない方がいい問題もある

経営コンサルタント(中小企業診断士)は、問題解決、とひと言にいってもこれだけのことを考えた上で提案をしている。

もっとも、世のなかには解決しない方がいい問題もある。
解決することで別の、深刻な副作用を引き起こしてしまい、かつその副作用を止める手段が存在しないのなら、問題であることを理解したまま「放置」しておくのもひとつの見識だろう。

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