2020年(R1補正)もの補助チラシより〜(1)3つの要件。賃金が重視されるように

年末(令和元年12月26日)、中小企業庁のHPにものづくり補助金、IT補助金、持続化補助金などの概要を解説したチラシがアップされました。

中小企業庁:中小企業対策関連予算
[blogcard url=”https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/index.html”]

今日から数回にわけて、このブログで解説していきます。

ものづくり補助金

まずは「ものづくり補助金」から。

3つの要件

表裏で2ページのチラシです、1ページ目の中段に、「3つの要件」が記載されています。

以下の要件を満たす事業計画(3〜5年)を策定・実施する中小企業なら、どなたでもご応募いただけます。

  1. 付加価値額 +3%以上/年
  2. 給与支給総額 +1.5%以上/年
  3. 事業場内最低賃金 地域別最低賃金+30円

まず、要件1の付加価値額。これは従来の「ものづくり補助金」でも要件として挙げられており、定番です。生産性を向上させよ、という意味ですね。
設備投資により付加価値額(利益+人件費+減価償却費)を年3%、つまり3年計画なら9%、5年計画なら15%アップさせる事業計画を立てる必要があります。

要件2の給与支給総額は今回新たに付加された要件です。従来は、申請年度の給与支給総額が1年前より1%アップすれば加点(採択されやすくなる)という制度はあったのですが、あくまで加点であり必須ではありませんでした。

今回からは年1.5%の給与支給総額アップです。「総額」というところがポイントで、全社員を一律1.5%/年昇給される必要はありません。たとえば従業員50人の会社で、新規採用を年間2名ずつ取っていったとすれば、「給与支給総額」は年間で1.5%以上アップするでしょうから、昇給なしでも要件をクリアできる、ということです。

逆に、退職者が増えればいくら昇給したとしても給与支給総額は減少するおそれがあります。
今後3年〜5年を見据えた人員計画を検討する必要があります。(とはいえ、現実的には人不足の折、計画通りの新規採用など望むべくもないのですが・・・)

最後の要件3、これも新たに追加されたものです。地域別最低賃金+30円とあります。この要件だけ「/年」という表記がありませんので、計画終了時に達成していればよいのだと解釈できます。3〜5年後は最低賃金も上昇している(特に最近の上げ幅は大きい)ので、予測が難しいところではあります。

この要件に関しては詳細がまだわかりません。初めて出てきたものなので推測も困難で、新たに情報が出てき次第またご報告します。

「賃金」が重視されるようになった

今回の「ものづくり補助金」、従来の目的であった「生産性向上」はそのままに、「賃金」アップを強く意識しなければならないような制度に変わりました。
これが国の意図なのでしょう。つまり、(補助金を使って)上昇した付加価値を内部留保ではなく人件費に使え、というメッセージなのだと思われます。

(つづく)

関連記事

  1. エネ合(設備単位)補助金、始まる

  2. 2019年度本予算成立。もの補助「企業間データ活用型」、省エネ関連補助…

  3. 事業再構築補助金の「基金設置法人」決まる

  4. 救命浮き輪

    九州北部豪雨 被災地専用の小規模事業者持続化補助金

  5. 東京でも7位

  6. チェックリスト

    事務局公募から読み解く、2020年ものづくり補助金(3)

最近の記事

  1. 2026.01.13

    全知全能
  2. 2026.01.09

    実社会の方が
  3. 新年、鶴、富士山
  4. 本棚

    2025.12.24

    2025年の読書
  5. 2025.12.23

    賃上げの哲学

読書記録(ブクログ)