一人きりの時間

ピアニストのグレン・グールドはこう言っていたそうだ。

「これは昔からなんとなく思っていたことなのだが、
他人と1時間過ごしたら、そのX倍の時間を一人きりで過ごす必要がある
Xに当てはまる数字がいくつなのかははっきり言えないが・・かなりの比率になるだろう」

ー カル・ニューポート著「デジタル・ミニマリスト」より

私もそう思う。ひとり静かに内省する時間が無ければ、
自分が自分で無くなってしまうようで、薄ら寒くなる。

そして、現代において完全なる一人の時間を確保するのは恐ろしく難しい。
スマホでSNSにアクセスできるからだ。

上記で引用した本はスマホとSNSの弊害と、
そこから脱却する方法について丁寧に書かれている。
#お勧めの本なので、興味のある方はぜひ読んで欲しい。

この本ほど体系的にではないが、私も少し前にこのことに気付き、
スマホでSNSを見ることを辞めた。
アプリケーションは削除し、ブラウザでサイトに接続できないよう制限をかけた。
Facebookやインスタグラムへの投稿を控え、情報発信をコメント欄のないブログに限定した。
Facebookのメッセージで連絡を取るクライアントがいるため、メッセージだけを閲覧できるサービス(https://messenger.com/)を活用している。
Twitterはまだ辞めることができないが、自宅のパソコンからしかアクセスできないようにした。
近いうちに使用を控える予定だ。

おかげで仕事とプライベート、現実社会での大事なことに集中できるようになった。

流行に乗り遅れることもない。
ニュースサイトいくつかを定期的に巡回すれば、だいたいのことは理解できる。
SNSに素人が不完全な情報と歪んだ解釈で書きなぐった意見よりもよっぽどわかりやすい。
一面的な見方だと思えば、別の政治姿勢を取ったサイトを確認すればよい。
SNSが出てくる前までは皆そうしていた。

なによりも、一人で、頭の中の材料だけで、じっくり考える時間を取ることができるようになった。

同書籍にはこうもある。

SNS企業の幹部は、人々は一日十二時間もフェイスブックに
費やしているんだと夢中になってしゃべった・・・・・
そこで私は訊いたんだ。
「一日十二時間もフェイスブックをやっているような人物が、
きみと同じ様な成功を果たして収められるだろうか」と。

関連記事

  1. 経営者に必要な4つの勇気

  2. 学ぼうという姿勢

  3. 出張、旅行

    カバンくらい自分で持てます

  4. かつて居た場所

  5. 下戸の言い訳

  6. 歴史あるものばかりを

最近の記事

  1. 2024.04.26

    世間の評価
  2. バックアップ、プランB

    2024.04.23

    雨が降っても
  3. 2024.04.15

    メンテナンス

読書記録(ブクログ)