「ピンチはチャンス」の大雑把さ

「ピンチはチャンス」と言われる。
特に今のような時期には、頻繁に使われる。

この言葉を聞くといつも違和感を持ってしまう。
ピンチが全てチャンスに転換できるのだとすれば、会社は倒産しない。

ピンチにも程度はあるだろう。ピンチと一口に言っても、その種類は様々だ。

深刻なピンチに陥れば、チャンスも何もない。早急な撤退のみが選択肢という場合だってあり得る。
そのチャンスは、ピンチに陥らなくても最初からそこにあったもので、ただ今まで気づかなかっただけでは?とも思う。

大切なのは、ピンチはチャンスと叫んで気分をアゲることではなく、
ピンチの詳細な分析と対策だ。その過程で何らかのチャンスが見つかればそれに取り組めばいい。
ピンチの際は冷静な判断が難しい、一見チャンスに見えるものと本当のチャンスを見分けることが欠かせない。

正確には「ピンチのなかにチャンスがあるかもしれない、ないことの方が多いが」くらいではないだろうか。

そんな細かいことを言うなよ、と諭されそうだけれど、
ざっくりとした言葉やスローガンは、時に人を誤った方向へ全力疾走させてしまう。
自分がそうなりたくはないし、自分のクライアントをそういう目に遭わせたくはない。

なので面倒なことを考えている。

関連記事

  1. 生存バイアスを意識した「成功へのアドバイス」

  2. 嫌なことは忘れられないので

  3. 経営コンサルタントは「翻訳業」である

  4. 継続すること

  5. 騒音に我慢できない

    人は見たいものしか見ない

  6. 本当に自分で決めている?

最近の記事

  1. 本棚
  2. 2026.01.22

    オーバー
  3. 2026.01.16

    古書を読む
  4. 2026.01.14

    税負担化
  5. 2026.01.13

    全知全能

読書記録(ブクログ)