そして誰も居なくなる

何回か、こんな夢を見たことがある。

オフィスの自分の席に座っている。周りには誰もいない。
業務開始時間はとうに過ぎている。
各自の席にパソコンは置かれているが、私物の類は全くない。

ああそうか、みんな辞めてしまったのだ、とそこでわかる。
ダメな社長である私は、愛想を尽かされてしまったのだろうか。
それとも、経営がうまく行かず、自ら皆を解雇してしまったのだろうか。

みんなはどうしているのだろうか。
私抜きで新会社を設立し、なんとかやっているのかもしれない。
それともバラバラになって、それぞれ新しい職場で楽しく働いているのだろうか。

そのあたりで目が覚める。目覚めてすぐは、夢と現実の区別が曖昧だ。
しばらく焦るが、数分経つと、それが夢だったことがわかりホッとする。

社長は偉そうに振る舞っていても、その実脆弱な存在だと思う。
皆が一斉に退職して仕舞えば、一人では何もできない。
人不足のこの時代、転職先なんていくらでもある。うちの社員は皆有能なので尚更。
会社が無くなったら困るのは、たぶん、自分だけだ。

変に増長しないよう、常に自分を律して、戒めていかなければと、
似たような夢を見るたびに、そう思う。

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