変数が変わったら(人口×商圏×顧客化率×単価×頻度)

遠くを見る

ものごとを分解してみよう。

会社の売上ならば、単価と個数のかけ算というふうに分解することができる。
分解の仕方は他にもある。検討したい内容によって分解の切り口はさまざまだろう。

例えば、ある地方の小売店舗での売上について、下記のように詳細に分解してみる。

売上 = 人口 × 商圏 × 顧客化率(※)× 単価 × 購買頻度

※顧客化率 ここでは店舗に来てくれたお客様のうち、実際に顧客になってくれた比率

一応言っておくが、この分類が絶対に正しい、というわけではない。

このうち、減っていく変数(項目)はどれだろう?また、自分の力で数字を変えることができるのは?
売上を上げる、と大雑把に捉えると何をしたらいいのかわからないが、こうやって分割してみると、自分ができることとできないことが明確になる。

考えると、人口を自分で操作することはできないことがわかる。日本の人口は今後減少していく、この店舗がある地方も例外ではない。
ということは、他の4つの項目が変わらないとすれば、売上は徐々に減っていく、ということだ。

売上を維持するには、もしくはより上昇させるには、他の4つの数字を上げなければならない。

たとえば、ネット販売や配達サービスにより「商圏」を広げる。
たとえば、店舗での接客に磨きをかけ「顧客化率」を上げる。
たとえば、値上げを行う、商品ラインナップを充実させるなどして「単価」を上げる。
たとえば、ポイントカードやイベントなどを活用して「購買頻度」を上げる。

人口は間違いなく減るのだから、他の数字を上げなければ、必然的に売上は下がる。
まずはどれか一つでもいいから、取り組んでみよう。一度に複数をやると、どれが効果があったのかわからないし、何よりも経営者のエネルギーがもたない。

「今までもこのやり方でやってきた」、それはそうかもしれない。
でも、人口は減るのだ。変数が一つ変われば、結果も変わるのは当たり前で、「このやり方」は早晩通用しなくなる。

関連記事

  1. メタメートと呼び合いなさい

  2. 「図解」の活用(1)

  3. 良すぎることのリスク

  4. それぞれの見方、参照点の違い

  5. 常に自由な立場で(代理店にならない理由)〜Revise

  6. 財布とマーケティングは手元においておけ

最近の記事

  1. 2024.04.26

    世間の評価
  2. バックアップ、プランB

    2024.04.23

    雨が降っても
  3. 2024.04.15

    メンテナンス

読書記録(ブクログ)