著者が読んだ本を

末尾や注釈に書かれた「参考文献」を読むのが好きだ。著者と同じ材料を仕入れることで、著者の主張がより理解できる。

若い頃にマルクス・アウレリウスの「自省録」を読んでストア派に私淑しようと決めた私は、マルクスも読んでいたであろうエピクテトスの「語録」や「要録」、セネカや彼がよく言及したエピクロス(彼はストア派ではないけれど)、さらに遡ってゼノンやクレアンテス、クリュシッポスといったストア派の草創期の方々の著作(「初期ストア派断片集」)まで遡った。思想の変遷がよくわかった。最近はストア派が少しだけブームなようで、関連の新刊も出ていて嬉しい限りだ。プラトンやアリストテレスまで行くべきかなと思い代表的な著作は購入したが、まだ読めていない。

ビジネス分野の書籍でもそうだ。マイケル・ポーターの「競争の戦略」やら、ミンツバーグの「経営サファリ」、日本国内で言えば一倉定の一連の書籍など、原典とも言える書籍を読めば、最近の「まとめ」とか「超訳」系の書籍では得られない深い知識が得られる。参考文献を辿っていくと、今は埋もれてしまった素晴らしい書籍にも出会える。(Amazonマーケットプレイスのおかげで、購入も楽になった)

こういう原典を辿るような読書をしていると、ほとんどの新刊が読めなくなる、というか、面白く無くなる。著者が参照した「元ネタ」をすでに読んでいるので、オリジナルでないことや、原典を誤読していることが容易にわかってしまうからだ。もちろん、オリジナリティあふれる新刊もあるのだが、ごくわずかしか発見できない。結局、古くて評価の確立した本ばかり読むことになる。

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