勝てば官軍、されど、勝利以外の要素が混乱を招く

勝てば官軍という言葉は、ネガティブに使われることが多いが、本質ではある。

そもそもの語源である明治維新(正確には鳥羽伏見の乱か)でも、薩長が勝利したから「官軍」になったわけだ。
幕府が勝利していたら、彼らが「官軍」を名乗っていた可能性は高い。
官軍イコール正義だったのだから当然だろう。

で、現代も一緒だなと思う。
フォルクスワーゲン社は、EVに経営資源を全振りした結果、現在苦境に喘いでいるそうだ。
一方、EVにそれほど注力せず、ハイブリッドもガソリンも「全方位戦略」を取ったトヨタ自動車は現在賞賛されている。
でもほんのちょっと前まで評価は真逆だった。フォルクスワーゲンは最先端!未来!、一方トヨタは遅れている、環境を軽視している!との非難の大合唱だった。

会社の評価なんて、社会環境の変化に合わせてガラッと変わってしまう。
なのであれば、社会からの評価なんて気にせず、自分が、会社が信じた道を粛々と歩むべきだろう。
メディアに叩かれる心配が比較的少ない中小企業なら尚更。

勝てば官軍、企業経営で言えば「勝つ」とはすなわち「儲かる」ことだと思っている。
(競合企業に打ち勝つ、シェアを奪うというのは少し違う、シェアを拡大したところで最終的に儲からないのなら、長期的には負けてしまう)
(損して得とれ、は、損するだけで終わることもしばしばだ)

ところが、環境とかエコとか多様性とか、政治的な思惑とか、「儲かる」以外の要素で企業を評価しようとする方々がいて、これが企業の評価を歪めているように思う。
儲かってないけど多様性を重視している企業がメディアでもてはやされたりする。果たしてその企業がいつまで継続できるやら、だ。
ずっと儲からずに、けっきょく倒産してしまえば、今までもてはやしていたメディアは一斉に非難を始めるだろう。

評価基準の優先順位を間違えてはいけない。環境や多様性は重要だとは思うが、優先順位としては比較劣位だ。
利益より大事なものがあってもいいが、利益がなくなれば、その大事なものを守ることはできない。

関連記事

  1. 怒られない人生

  2. ディスコミュニケーション

    フールプルーフなコミュニケーションを

  3. 経営者マインドの対価

  4. ITベンダーによる現場ニーズ把握会(第二回)

  5. 「図解」の活用(1)

  6. 二拠点生活

最近の記事

  1. 2026.01.13

    全知全能
  2. 2026.01.09

    実社会の方が
  3. 新年、鶴、富士山
  4. 本棚

    2025.12.24

    2025年の読書
  5. 2025.12.23

    賃上げの哲学

読書記録(ブクログ)