企業の「基礎疾患」

今年になるまで「基礎疾患」という言葉を知らなかった。

基礎疾患とはなんだろう?
Goo国語辞書にはこうある。

ある病気や症状の原因となる病気。例えば、高血圧症・高脂血症・糖尿病は虚血性心疾患の基礎疾患とされる。

基礎疾患(きそしっかん)の意味 – goo国語辞書

こういった病気の方は他の様々な病気を誘発する危険がある、ということのようだ。
もちろん、新型コロナウイルスに限らず。

企業の「基礎疾患」もある

基礎疾患は人体についての話であるが、企業にも、組織にも「基礎疾患」というのが存在するのではないか?と思う。
いわゆる、人・物・カネだったり、情報だったり。外部から見れば「当たり前」だと思っていたことが全くできていない企業は思いのほか多い。

人・物・カネという時の「人」とは、人材の質であったり量であったり、計測できるものを意味する。

しかし、一番タチの悪い基礎疾患は、人の感情の問題だろう。
それは社長が社員を、社員が社長を信頼していないことであったり、社員間の相互不振、感情に支配され合理的な判断ができない・・といった意味だ。
聞けばわかることを邪推して想像を膨らます、いつしか同僚を憎んでしまう。
仲裁して話を聞くと、どちらかが勝手な思い込みと決めつけで考えていたことが全くの間違いだと気づくこともある。
しかし、間違いがわかったとしても、一度拗れた気持ちは簡単には元に戻らない。残念ながら合理的な人間というやつはそうそういない。

基礎疾患があれば、別の病を併発してしまう。それは売上不振であったり業務フローの崩壊であったり、本来必要でなかった経費だったり。
本当に厄介だ。

基礎疾患を解決すれば、それに従属する問題もつられて解決する。
逆に言えば、どんな新しい経営手法や、最新のシステムを導入したところで、基礎疾患であるところの「人」の問題を放置したままでは、何も解決しない、ということになる。

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