GTD(Getting Things Done)〜多様なタスクを淡々とこなす。

複雑な世の中に対処していくために

人も減り、やることは増え、パソコンやタブレットなど覚えることも増える一方・・・決められた書式を埋めればいいだけの仕事はだんだんと減り、形があいまいで、どこまでやれば終わりなのかが見えにくい仕事が増える・・

そんな「ややこしくて、終わりの見えない仕事」を片付けるための技術として「GTD」が便利だ。GTDはGetting Thing Done の略称で、デビット・アレンというアメリカのコンサルタントが考案した。

10年くらい前から日本でも一部でブームになり、筆者もその頃から愛用している。

手順

GTDの手順は、下図のようになる。大枠の手順は(1)収集→(2)処理【整理】→(3)実行→(4)レビューの繰り返しだ。

図1

ステップ1:収集

まずは、頭の中にある全ての「やりたいこと」「やるべきこと」を書き出す。
紙やパソコン、スマホなど、自分の好きなデバイスでいいので、とにかく全部書き出す。
分類や順番は気にせずにひたすら書く。

図2

書き出し作業を1時間も続け、「もう何もない」と思える状態になると、頭の中がすっきりした気分になる。
このすっきりとした気分を味わうだけでも価値があると思っている。

ステップ2:処理(整理)

つぎは「処理(整理)」のステップだ。
「収集」で集めたあなたの「やること」(やりたいこととやるべきこと)の全てが目の前にある。
リストの上から順番に、以下の手順に従って処理する。

1)行動を起こすべきか?
その「やること」は、何らかの行動が必要なものか?もしそうでなければ、それは次のうちのどれかとなる。

A) 必要ないこと(ゴミ箱)
  頭の中にはあったものの、よく考えるとやる必要がないこと。
  さっさと忘れてしまおう。

B)「いつかやる/多分やる」リスト
  「世界一周旅行」など、すぐに行動を起こすような内容でないものはまと
   めて別途リストにしておく。

C) 資料フォルダ
   参考資料は、分類毎に資料フォルダを作ってそこに収納する。

何らかの行動が必要なものなら、次の手順に進む。

2)次に取るべき行動は一つ?
例えば、「忘年会の参加メールを送る」といった行動はシンプルで明快だ。
「新製品開発」は、取るべき行動があいまいなので、プロジェクトリストに追加する。
その後、より細かい、行動が明確にわかる作業に分割した上で、「やること」リストに追加する。

3)2分以内にできる?
「勉強会の参加申込みメールをする」といった、2分程度で終わる作業は、その場で片付けよう。

4)自分でやるべきか?
検討した結果、自分がやるべきでない作業は、部下や同僚、友人に連絡して作業方法を指示する。
「連絡待ちリスト」に転記しておき、定期的に進捗状況をチェックするのを忘れずに。

5)特定の日付にやるべきか?
特定の日付が来ないと実行できない作業に関しては、手帳やカレンダーソフトに転記する。

ステップ3:実行

「処理(整理)」を経て、残ったものがあなたの「現時点でやるべきこと」の全てとなる。
現在の自分の状況(職場、移動中、自宅など)でできることを選んで、順番に一つずつ実行しけば、仕事や生活の雑事が片付いていく。

ステップ4:見直し

「見直し」は、最低でも週1回程度は行おう。全てのリストを見直して、できたこととできなかったことを整理する。
見直しが終われば、ステップ1の「収集」に戻る。前回の「収集」から今までで新たに発生した「やること」を全て書き出します。

よくある質問とその回答

Q. やることリストにはいつ追加するの?
A. 思いついたら、なるべくすぐに。週一回は整理の時間を。

やることリストには、思いついたら即座に追加しよう。
会議中でも、移動中でも休日でも、思いついたときに記入できるツールといえば、スマホか手帳になるだろう。
筆者はスマホで「オムニフォーカス」というアプリを使っていて、キーボード入力だけでなく音声認識も併用して入力している。
データはクラウドに保管しており、パソコンでもスマホと同じ情報を見ることができるので、整理をするときはパソコンで行っている。

Q. どうしても先延ばしにする「やること」があるのだが・・・
A. もっと細かく分割しよう。

毎週一回の見直し作業で、何ヶ月も前から残っている「やること」があるとすると、それはおそらく大きすぎて何から始めればいいのかわからないのものだ。
たとえば「送別会の準備」だと大きすぎるなら、「ぐるなびで会場を探す」「日程調整のメールを部内に送る」「記念品は何がいいか、異動する社員と親しい社員に聞く」など、細かく分割すれば、やることが明確になり作業が進む。

Q. パソコンは苦手で・・
A. GTDは手帳でも、メモ帳でもできる。

GTDをやるのに一番いいのはスマホだと思うが、別にメモ帳でもノートでも手帳でも構わない。
大切なのは「一つに絞る」こと。
その場その場でいろいろな道具を使っていると、どこに書いたのかを覚える必要が出てきて、収集がつかなくなる。
これを見れば、私の「やるべきこと、気になること」が全てわかる、というものを、紙でもスマホでも何でもいいので、一つだけ用意しよう。

まとめ

GTDの核心といえる部分は二つある、それは、

  1. 頭の中にある気になることを全部一つの道具に書き出す
  2. 優先順位のことはあまり考えず、その場所・その時間でできることを淡々とやる

ことだ。仕事が進まないのは、「いま本当にこれをやるべきなのか?他にやるべきこと、忘れていることはないか?」と悩んでしまい手が動かないことが一因だと思われる。
GTDを使えば、「いま、何をすべきか」が明確になり、迷わずに目の前の仕事に取り組める。

ここで書いたGTDは筆者が自分で使いやすいように改良・単純化したものだ。
興味を持たれた方は、「ストレスフリーの整理術」(デビット・アレン著、田口元監訳、二見書房)を読むのをお勧めする。

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