本を読んでて、なるほどと思った。
厳しい企業間競争を生き残るためには、
自社が何をしたいかではなく、
競合が何をさせてくれるかを考える事だ。
ー競争としてのマーケティング 44pより
内部環境・外部環境の分析でよく使われるフレームワークである「SWOT分析」にはこの視点が欠けている。
自社の強みや弱みを発見したとしても、競合もまったく同じ強み・弱みを持っていればそれは差別化にならない。
筆者はSWOT分析を全面的に否定している訳ではない。ただ、取扱には注意が必要なのにも関わらず
そのシンプルさから不用意に使われがちなのを危惧している。SWOT分析をうまく使うにはいくつかの
前提条件が必要。この件については、いずれこのブログでも稿を改めて書く。
競合のことを気にせずとも戦えるのは圧倒的なシェアなりブランド力を持つリーダー企業だけ。
ほとんどの中小企業は、「競合が何をさせてくれるか」を考えつつ戦略を練る必要がある。
当たり前だが、競合の動きによって当社の打ち手を柔軟に変えなければならない。
競合を意識しない中小企業の事業戦略があるとしたら、それこそ(この言葉は嫌いだが)「机上の空論」だろう。