2018ものづくり補助金 〜「事務局公募」から見えてくる詳細

部品、ネジ、ものづくり

1月22日の通常国会開始を前に、
予算成立を前提として「ものづくり補助金」の事務局公募が始まりました。

予算成立を待っていては
スケジュールが間に合わないのでしょう。
ここ数年、このような形での事前公募が続いています。

公募はまだですのでご安心ください。
あくまで「事務局」の公募です。
例年通り、中央会が受託するのだろうと思われます。

事務局の募集ではあるものの、
その中には今後の公募に向けた
ヒントが散らばっています。

順番に見ていきましょう。

経費項目は従来と同様

対象となる経費は従来と同様、
機械装置・原材料費・技術導入費・
外注加工費・委託費・知的財産等関連経費・
運搬費・専門家経費・クラウド利用費
となっています。

前回はこれら全ての経費項目を使えるのは
小規模型の試作開発等コースのみで、
設備投資のみの小規模型や、
金額の大きい一般型や第四次産業革命型は
「機械装置・技術導入費・専門家経費・運搬費」
のみ利用可能でした。

今回もそうなるのかはまだ明らかになっていません。

補助予定件数は1万件

従来の情報通り、補助予定件数は1万件と、
前回の6,157件(実績)から
大幅にアップしました。
単純計算で約62%のアップです。

前回は15,547件の申請数であったので、
採択率は39.6%でした。

今回は、申請数が仮に同じだとすれば、
#そんなことはないと思います、あくまで仮定です。
採択率は10,000 ÷ 15,547 = 64.3%
となり、大幅に上昇する、つまり
補助金をもらいやすくなるでしょう。

経営革新など、補助率を上げるオプションの扱い

以前このブログで書いたように、
今回のものづくり補助金は補助率が変動します。
通常の一般型では、補助率は基本2分の1です。
ただし、下記のように
「先端設備等導入計画(仮称)」
あるいは
「経営革新計画」
を取得すれば、補助率は従来と同様に3分の2になります。

(上記の法律に基づく計画は、応募段階には計画申請中等で認める予定)

とあります。
経営革新計画は認定までに2ヶ月ほどかかるので、
応募段階でも効果があるのは助かりますね。

先端設備等導入計画(仮称)については、
当社でもまだ情報を入手していません。
後日このブログでお知らせします。

加点処理?自治体毎に違う?

少し気になる記述です。
素直に理解すれば、

  • 今度の国会で、「生産性向上の実現のための臨時措置法」が成立する
  • 自治体によっては、固定資産税ゼロの特例を措置することができる?
  • その自治体で補助事業を行う予定の企業は、優先採択、つまり採択されやすくなる?

というところでしょうか。
となれば、申請する企業がどの自治体で事業を
行っているかも、採択のための重要な要素になる
可能性があります。

事業の実施期限は気にする必要なし

事業の実施期限という見出しで、

原則、平成30年3月末までとします。

という記載があります。

「30年3月末ってもう2ヶ月しかないじゃないか!!急がなければ!!」

と当社に電話してきた方がいましたが、
大丈夫です。この期限は無視して構いません。
国の予算が年度で締まる関係で、毎年この記述になっていますが、
4月以降も確実に延長されます。

いよいよ始まる

1月22日から通常国会が始まります。
おそらく、2月中旬〜下旬には公募が始まるでしょう。

すでにいくつかのクライアントからは
「始まったら一緒にやりましょう」
と支援の依頼をいただいています。

また眠れぬ日々がやってくるのでしょうが、
少しでも多くの経営者や従業員に
喜んでもらうために。

当社としてもできる限りのことを
やらせていただきます。

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