知らない間に営業を学んでいた

独立するまで、営業とは縁のない人生を送ってきた。

社会人になった当初から
エンジニアとしてのキャリアを歩んできたし、
転職して経営コンサルタントになってからも、
仕事は社長や上司がとってきてくれていた。

自分には営業は向いていないと思っていた。

しかし、独立するとそうはいかない。
誰も私の代わりに営業してはくれない。

やってみたら、それなりにできた

必要に迫られて営業を始めてみると、
思いのほかスムーズにいくことが多かった。

パートナー企業の営業や顧客企業の役員に
「売り込みが上手いですね、さすがです」
と褒められたこともある。

もちろん営業関連の本は大量に読んできたが、
経験不足はいかんともしがたい。
自分は、なぜ営業ができるのだろう?

知らない間に学んでいた

最近になって、理由がやっとわかった。
知らない間にOJTで学んでいたのだ。

IT企業時代に、営業と一緒に顧客周りをしていた。
営業が仕事を決める交渉に同席し、横で営業トークを聞いていた。
#技術的な話題が出たら私が解説する、という役割。

移動中の車内で、さっきの打合せでどういう意図であんな話をしたのかを解説してもらった。
なぜ会議にこのタイミングで参加するのか、
あの場所で敢えて怒って見せたのはどういう意図か、
最初の値段設定をどうやって決めたのか、
どうやって相手の譲歩を引き出すのか、
謝罪して許してもらうためにどんなアプローチをすればいいのか・・・・

いろんなことを営業から聞いた。

よく考えたら、自分の営業スタイルは
あの当時一緒に動いていた営業の先輩方と
まったく同じだった。もう、完全なコピーだと言ってもいいくらいだ。

当時は独立するなんて考えてなかったし、
営業の仕事は自分とは一生縁が無いものだと思っていた。
話半分で、雑談として聞いていたような内容が、
独立して経営者になった今、ものすごく役に立っている。

関係ないと思っていた点と点がつながり、
いつのまにか線になり、面になり、立体になる。
これだから仕事は面白い。

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