博識な人になろう

専門家の知見を尊重している。

自分が士業ということもあるが、
やはり専門の人に確認した方が
正確な回答を得られるというのを
日々感じている。
法律絡みであれば弁護士に、
労働関連であれば社労士に、税務であれば税理士に。

ネットで検索したら回答らしきものが
出てくるが、現実に直面している状況に
あてはまるのかどうかは確実ではない。
専門家に確認するのが、たとえ
お金がかかったとしても一番効率的だ。

しかし、専門外の知識が必要となる
複雑な課題については別だ。

「ストレッチ」という書籍によれば、
専門外の分野を含む複雑な課題については、
専門家の的中確率は一般人と
ほとんど変わらないそうだ。

専門家の的中確率は
一般人と同レベルだったのである。
つまり、専門家としての職歴や地位は
ほとんど意味をなしていなかった。

リベラルか保守かも無関係だった。
楽観主義者も悲観主義者も、
予測の精度に違いはなかった。
ー 書籍「ストレッチ 少ないリソースで思わぬ成果を出す方法」より

つまり、専門家だからといって、
政治や経済のような複雑な課題についても
答えを知っているという訳ではないということ。
#テレビ番組における芸人やコメンテーターの
#発言ほど当てにならないものはない。

正しい予測ができるのは「博識な人」

同じ本には、つづけてこう書いてある。

ただし、予測精度の高い人に
特徴的な違いがひとつだけあった。

小さなことがらをたくさん知っていて、
複眼的に結論を導く人のほうが、
大きなことをひとつ知っている人よりも
正しい予測をしたのだ。
優れたパフォーマンスを発揮したのは、
博識の人間だった。
ー前掲 書籍より

複雑な課題については、専門家よりも
むしろ幅広い知識を持っている「博識な人」
の方が答えに近づくことができる。

経営は、商慣習や人間心理、IT、会計、
マーケティングなど様々な専門分野が
絡み合う「複雑な課題」と言える。

IT「だけ」の専門家を連れてくれば、ITの分野は改善する。
しかし、経営全体がよくなるかというと、
必ずしもそうではない。
マーケティング「だけ」の専門家もしかり。

経営全体を改善したいのであれば、
特定の分野のみならず、
様々な分野に知見のある「博識な人」を見つけ、
彼に意見を聞くべきだろう。

専門家のなかでは、
自分たち「中小企業診断士」が
それに一番近いと思うのだが・・・
まだまだ修行が足りない。

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