資料を印刷すると間違いが見つかるのは何故?〜透過光と反射光、マクルーハンの話

筆者はIT業界出身でパソコンの操作に慣れているということもあり、
必要以上に印刷をしないような業務の仕方を心掛けている。

PDFでいただいた資料はiPad等のタブレット端末で確認するし、
紙で配布された資料も個人向けのスキャナー(富士通スキャンスナップ)でPDFデータに変換、
原本はシュレッダーにかけてなるべく手元に紙を置かないようにしている。

図1

ただし、作成した報告書やプレゼン資料の校正に関しては、
パソコンの画面だけでなく、必ず印刷して確認するようにしている。

画面を見ていても分からなかった誤字脱字や表現の間違いが、
印刷物だと簡単に見つかる、というのは仕事「あるある」ではないだろうか。

マクルーハン

昔から不思議だったのだが、
最近読んだ本(世界の仕組みが見える「メディア論」-有馬哲夫教授の早大講義録)に納得がいく答えが書いてあった。
メディア論で知られるマーシャル・マクルーハンという人が提唱したらしいのであるが、
人間はテレビやパソコンの画面を見るときと、本や雑誌、報告書といった印刷物を見るときでは脳の使い方が違うというのだ。

反射光と透過光

テレビやパソコンは画面の裏側が光り、その光が液晶を突き抜けることで映像を表示する(透過光)。
本や雑誌は誌面が光るわけではなく、太陽や照明など別の光源から光があたり、その光を誌面が反射することで文章が読める(反射光)。

反射光と透過光の違い

マクルーハンいわく、透過光は人間を感情的にし、反射光は人間を分析的にするそうなので、
印刷した資料を読むと間違いが見つけやすいのは、脳が分析的な状態になっているからだと納得できた。
#背景となる研究等については書かれていなかったので、どこまでエビデンスがあるのかは定かではないが・・・

ちなみに、映画は映写機からスクリーンに光を当てるため、反射光になる。
映画を見た後に皆が評論家もどきになるのは、テレビと違い脳が分析的になっているからかもしれない。

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