具体化と抽象化の繰り返し

顧客のニーズを見極めるために、具体化(ズームイン)と、抽象化(ズームアウト)を繰り返す。

ある経営者がやってきて、従業員向けの研修をしたいと依頼をしてきたとしよう。

こちらが持っているメニューを見せて「どの研修を行いましょうか」と聞くのもいい。研修を通じてどのような成果を得たいのか、具体的に確認して最適な「研修」を提案する。

抽象化で本当のニーズを探る

抽象化というのは、「そもそもなぜ研修を行おうと思ったのか」と理由を尋ねることだ。
従業員が怠けていると感じ、研修でモチベーションを上げて欲しいという要望かもしれない。
ミスが頻発しているので、業務のやり方について指導して欲しいのかもしれない。

抽象化すれば、顧客の要望(この場合は研修)よりも「よりよい」解決策が見つかることがある。
研修ではなく、社内ルールの変更やITシステムの導入で解決出来る問題もある。

人間の心に訴えかける研修はその効果が見えづらく、時間が経つと元に戻ることもある。
筆者は社会人1年目に山奥のホテルに監禁される洗脳系の研修を受けたが、その効果は1週間も続かなかった。

人のモチベーションや善意に頼ったシステムは脆弱だ。
それよりも仕組み化を行った方が、長く安定した効果を出せるだろう。

[blogcard url=”http://flowthink.jp/biz/tech-solution/”]

[blogcard url=”http://flowthink.jp/thinking/zoom-in-and-zoom-out/”]

関連記事

  1. 記憶はあいまい②〜記憶を作る

  2. 自分を騙してはいけない

  3. 曲がりくねった道

    最善ではなく満足を

  4. 矛盾したなら前提を疑え

  5. 頭がいい人が正しいとは限らない

  6. ここの連中に好かれたら

最近の記事

  1. 2025.03.19

    繰り返す
  2. 2025.03.18

    義務の話
  3. 2025.03.14

    「退職」倒産
  4. 講演、セミナー

読書記録(ブクログ)