当社は業績が順調であるかぎり、毎年一定額の賃上げをすることにしている。
給料が上がるのは単純に嬉しいし、頑張ってくれたスタッフにむくいたい気持ちがある。
モチベーション維持のために自分や部下に金銭的な報酬を渡す、というのは効果がある。
給料(お小遣い)を上げる、プレゼントを渡す・・・・部下に食事をおごるというのはありがちな手段だが、このコロナ禍のご時世では難易度が高い。
報酬を与えると人は頑張る、しかし、その状態を長く続けると、いざ報酬がなくなると人は頑張らなくなるようだ。
報酬のために仕事を頑張っていたのだから、そうなるのも致し方ない。
業績が順調で賃上げできるうちはそれでいいが、報酬を与えることができなくなれば、皆のモチベーションは下がってしまう。
なので、目の前にニンジン(金銭)をぶら下げるのではなく、仕事の意義を理解させたり、十分な周囲からの評価、達成感などを高めるアプローチの方が、中長期的に見ればモチベーション維持に効果的だ。
以下に示すのは自己決定理論における連続的な動機づけモデルと呼ばれるもので、右側にいくほど動機(モチベーション)として強い。自分自身もそうだし、部下がいるのであれば彼らに対しても、より右側の動機を持つように指導していくべきなのだろう。
経営者と言うのは、商売が上手いだけではダメで、経済学・経営学・心理学など使えるものは全て動員しなければならない。
真面目にやろうとすると、時間がいくらあっても足りない。しんどい職業だな、とつくづく思う。