詭弁その4〜連座の誤謬、感情的な言葉

連座の誤謬(ごびゅう)(イヤなあいつの友達はみんなイヤな奴だ)

例:「コンサルタントのF氏から今後の経営戦略について提案を受けた。しかし彼は宗教団体Gの有名な信者だ。Gは悪名高い団体であり、その信者であるF氏の発言も信用には値しないだろう」

発言者がどのグループに属しているかは、発言の内容の正しさとはまったく関係がない。偏見にとらわれず内容そのものを検討すべきだ。

常に正しいことを言う人も、常に間違っていることを言う人も存在しない。

感情的な言葉(そんなことは常識だ)

例:「Hのような行動を取ることは成熟した大人なら常識だ、考えるまでもない」

論理ではなく感情に訴えるような発言を行うことで相手を誘導すること。
例文では「成熟した大人なら常識」と発言することで、暗に「反対する奴は未成熟な子どもである」というレッテルを根拠無く貼っている。

発言者は、統計的なデータを持っているわけでも、アンケートを採ったわけでもない。「常識」イコール「自分の考え」という短絡的な思考を持っているだけだ。

独裁者やカリスマ的な経営者がよく使う手法である。

コンサルタントとしての考え方

全四回にわたり、典型的な詭弁について見てきた。
コンサルタントがこのような手法を使わないのはもちろんだが、相手が詭弁を使ってきた場合に、それを見極めて正しく対処する能力が必要になる。

たまに勘違いしている人がいるが、コンサルタントの目的はクライアント企業を良くすることであり、社長や従業員、取引先を言い負かすことではない。

 

詭弁その1〜多数論証、同情論証-

詭弁その2〜誤った二分法、権威論証

詭弁その3〜未知論証、論点のすり替え、対人論証

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