選択肢が増えるのは良いことだ

自宅に乾燥機付き洗濯機と食洗機を導入した。
かなり前から検討はしていたのだが、初期導入費用の高さと、
「そこまでしなくてもいいのでは」という妻の躊躇から導入を先送りにし続けていた。

妻をようやく説得でき、いざ買ってみると、便利極まりない。当たり前ではあるが。

家事にかかる時間が大幅に削減できた。
乾燥機により天候にかかわらず洗濯ができるし、
食洗機は人間がやるよりもはるかに綺麗に洗浄作業をおこなってくれる。
特に共働きの我が家には非常に有用だ。

費用は高かったが、この設備が今後我々家族の人生の時間を単純労働から解放してくれることを考えれば、
なぜもっと早く買わなかったのかと後悔することしきりだ。

他でもできるでしょう

以前、食洗機を敢えて買わない、と主張している記事を読んだことがある。
筆者曰く、「食器を洗う時間は無心になれる。アイデアが閃く貴重な時間」 だそうだ。

たしかに単純作業をしているとアイデアが閃きやすい。それはそうだと思う。
でも、その作業が食器洗いである必然性はない。

「食洗機は要らない」と主張する筆者も、洗濯機は持っているだろう。
筆者はなぜ、洗濯機を捨て、洗濯板を使って手作業で洗濯をしないのだろうか?
そうすれば洗濯の時間も「アイデアが閃く時間」に化けるだろう。でもそうはしない、不思議だ。

ビジネスの話で言えば、明らかに生産性が向上する設備を買わないのは単に「お金がない」からであることがほとんどで、
人間がやることでアイデアが、とか、教育のために、という副次的効果をアピールするのは、お金がないという不名誉な事実を糊塗しているにすぎない。

選択肢が増えるのはいいことだ

機械の力で義務的な作業を省力化すれば、自由になる時間が増える。
それは、人生の限りある時間、取り返しのつかない貴重な時間をどう使うかという選択肢が増えることを意味する。
食洗機により空いた時間は何に使っても良い。アイデアが閃くような行動(瞑想とかジョギングとか)に使っても良いし、単に寝たっていい。

何であれ、選択肢が増えることは善である。
選択肢が多いと人は選択できなくなる、という心理学の実験もあるが、
選択肢が一つしかなく、それをせざるを得ないという状況よりはいくぶんマシだろう。

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