苦労は少ない方がいい

釘を抜く

苦労はなるべく少ない方がいい、と思っている。

ズルをしろと言っているのではない。
無条件に「苦労して物事を達成するのはいいことだ」とし、とにかくやる!といった態度ではなく、楽に同じ効果を得る方法はないのかを常に考えようという意味だ。

考えた結果、それでもやらなければならない「苦労」は存在するだろう。
楽になる方法を考えず、苦労を美化してとにかくやるというのは、パソコンがあるのに手書きで資料を作るようなものだ。

何かの物事を苦労せず、楽に行うことができれば、
苦労するはずだったその時間で、他のことができる。

苦労と経験のマトリクス

「苦労しないと経験にならない」、というのはある場面においては事実だと思う。
あくまで、ある場面において、だ。

苦労する・しない、と、経験になる・ならないで4つに場合わけできる。

  1. 苦労するー経験になる
  2. 苦労するー経験にならない
  3. 苦労しないー経験になる
  4. 苦労しないー経験にならない

「苦労しないと経験にならない」と言っている人は、1.と4.を念頭に置いている。
実際には2.のような「無駄な苦労」や、3.の「楽だけど経験になる」ということがあることを忘れているか、その割合を過度に少なく見積もっているのではないだろうか。

若い時の苦労は買ってでもしろ、というのは、売りたい側の理屈

「若い時の苦労は買ってでもしろ」という言葉が苦手だ(私はもう若くはないが、昔よくそう言われていた)。
一般的に、誰かが「買え」と迫るのであれば、その人にはきっと「売りたい何か」があるのだ。
この場合は、若者に苦労を売りつけたい誰かがそう言っているのだろう(比喩というのを理解した上で皮肉で書いている)。

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