嫉妬が力に変わらない

自分は運がいいと思っている。根拠はない、ただそう思っているだけだ。
しかし、実力(この言葉自体が抽象的だが)があるとは全く思っていない。
うまくやれてるとも思っていない。私の代わりはいくらでもいるし、代わりの人の方がもっとうまくやれそうだ。

嫉妬をすることもある。自分よりうまくやってそうな人を見ると、やっぱり羨ましい。
会社の売り上げとか、従業員数とか、メディアへの露出とか。嫉妬の対象となる項目はいくらだってある。

ただ、その嫉妬が何かに変わることはない。ただただ羨ましいなと思うだけだ。
嫉妬をバネに「いつか見返してやる!あいつより上に行ってやる!」と発奮することもないし、
嫉妬を拗らせて「あいつを引き摺り下ろすために工作しよう」とも思わない。

羨ましいけれど、自分は自分だしな、やれることをやれる範囲でやるしかないもんな。
と思って日々を過ごす。
嫉妬が力に変わっていかない。プラスにせよ、マイナスにせよ。
競争心が弱いのは企業経営者としていかがなものかと思うが、そういう性格だから仕方がない。
無理したら体か心が壊れてしまうし、下手したら壊れたものは一生元に戻らないし。

そんなこんなで独立して15年くらいやってきた。急激な拡大もせず、できる範囲で人を増やし、事業を拡大してきた。
過去に嫉妬の対象だった皆さんの中には、もはや比較の対象にならないくらい事業を拡大した方もいれば、
当時と同等の場所で足踏みしていたり、むしろ後退している方もいる。

諸行無常とはよく言ったもので、長い時間軸で見れば、全ての状況が変わる。

現時点のスナップショットに嫉妬するのは、これはもう人間なので仕方がないが、
それを長く抱えるのは不毛でしかない。どうせ、できることしかできないのだから。

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