それが日常になれば、そのおかしさに無自覚になる

今年3月に15年以上住んでいたアパートを引っ越した。
引っ越して初めてわかったことがある。それは、以前の住環境のマイナス面だ。

住まいの横に一戸建ての住宅があり、犬を一匹飼っていた。可愛いのだけれど、よく吠える。
昼夜おかまいなしに吠え続ける。家の人も最初は「止めなさい!」と注意していたが、
いつしか犬小屋側の雨戸を閉めたままにし、犬が吠えても何も言わなくなった。

その家からは、日中にピアノの音も聞こえてきた。
最初の頃はかなりのストレスだったが、いつしか慣れてしまった。

また、家の横にはラーメン屋があった。住み始めた当初はとんこつスープの匂いが気になって仕方がなかった。
これもまた、いつしか慣れてしまった。

引っ越して数か月後、仕事の都合で前のアパートの近くに来た。
犬の吠え声、ピアノの音、とんこつの匂い。こんなに酷かったのかと。

それが日常になれば、そのおかしさに無自覚になる。
会社も、働き方もきっとそうで、外部の人から指摘をもらわなければ、自分たちがおかしな環境で仕事をしていることに気がつけないのだろう。

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