都合の良いサンプルを抜き出していないか?
チェリー・ピッキング (英: cherry picking) とは、数多くの事例の中から自らの論証に有利な事例のみを並べ立てることで、命題を論証しようとする論理上の誤謬、あるいは詭弁術。
cherry-pickingの語義はサクランボの熟した果実を熟していないものから選別することであり、転じて「良い所だけを取る」「(特売品専門の)購買者」「つまみ食い」の意味で使用される。
ーウィキペディアより
「数多くの事例の中から、自らの論証に有利な事例のみを並べ立てる」というのは、
経営コンサルタントのような仕事をしていると、よく見かける状況ではある。
「○○の導入で、A社が成功した、B社が成功した、C社も成功した。だから我が社も成功する」
失敗した会社はないのだろうか?A、B、C社と我が社は本当に同じ状況なのか?
「○○が健康によいことは××大学の教授の論文で明らかです」
反対意見の論文はないのだろうか。また、その教授以外で同様の主張をしている学者は居るのか。
副作用はないのか?コーヒーは健康によいと言われるが、飲み過ぎるとカフェイン中毒で死亡してしまう。
一日の摂取量は現実的なのか?論文に書かれた実験は適切なのか?など、チェリーピッキングを意識すれば、上記のようなシンプルな主張を鵜呑みにしてはいけないことがわかるだろう。
何かの主張に出会った時は、提示された例が全体を代表しているかを丹念に確認しよう。
重要なのは、見せてくれたものよりも、見せてくれなかったものの方なのだ。