頭がいい人が正しいとは限らない

PCR検査。2020年以前には誰も知らなかったこの単語、今ではすっかりメジャーになってしまった。
この手法を発明したキャリー・マリスはノーベル賞を受賞しているが、
一方でエイリアンの存在を強く主張するというちょっとおかしな?面もあった。

コナン・ドイルは、論理の化け物というべきシャーロック・ホームズを創造した小説家だが、
一方で死後の世界や妖精の存在を信じていた。(インチキ心霊術の批判者として名高い)フーディニと大喧嘩するほどに。

私は士業という、他の職業と比較すると相対的に知能が高いと思われる(まあ、試験に受かるのが上手いだけかもしれないが)分野で仕事をしているが、
ギャンブルや不倫で身を持ち崩す人も、変な投資話に引っかかる人も、占いを信じてる人も、精神を病んでしまう人も、
フリーメイソンだのイルミナティだのユダヤの陰謀だのを真顔で語る人もいる。
その比率は、他の業界で働く人たちとあまり変わらないのではないだろうか。

「頭のいい人が考えたことに従っておけば間違いない」わけではないようだ。
専門外ではまったく当てにならない。
専門分野でも、金や名声に目が眩んでしまう人たちはたくさんいる。だって彼らも人間なのだから。
そして、その高い知能は、自分が正しいことを証明する屁理屈の構築に使われてしまう。

関連記事

  1. 数字、数学、パズル

    暗数。「見える化」で、未だ見えない部分を意識する

  2. 間違いに間違いを重ねる

  3. 複数のアイデア、結合、ひらめき、多様性

    自分の意見は、知らないうちに変化している

  4. 自分から複雑にしてない?

  5. 期待ではなく事実、願望ではなくデータ、信仰ではなく科学

  6. 偶然を許容できない人が、オカルトに逃げる

最近の記事

  1. 2025.01.20

    智慧なくして
  2. 数字、数学、パズル

    2025.01.10

    数の暴力
  3. 2025.01.07

    初日の出
  4. 新年、鶴、富士山

読書記録(ブクログ)