仏教が好きで、関連書をよく読んでいる。
仏教の有名なフレーズに「一切皆苦」つまり、この世の全ては苦しみである、というものがある。
全ては苦しみだというと、異論を挟みたい人もいるだろう。
なんという悲観論者だ!ニヒリストだ!そうじゃないよ、世界は美しいよ!と。
ただ、これは単なる誤訳の可能性が高い。
「苦」は、サンスクリット語の「ドゥッカ」を訳したものだが、
本来の意味は「自分の思い通りにならないこと」に近いそうだ。
この世の全ては自分の思い通りにならない・・・これならば誰も異論を挟めないのではないか。
世界は美しいのかもしれないが、思い通りにはならない。
まあ、思い通りにならないからこそ、(その一部は)苦しいのではあるが。