誰かにアドバイスを求められる。自分にできる限りの回答をする。
相手はこう言う。「分かっているんだけど・・・(できない)」
私はこう返す。「分かっているけどできないというのは、本当の意味ではまだ分かってないってことなんじゃないかな」
分かっている、というのは、ONかOFFの二択ではない。例えば100段階の「分かっている」がある。本人は分かっていると思っても、それは30分かっているだけであって、まだ70は分かっていないのかもしれない。でも本人はONかOFFで考えているので、「分かっている」と思っている。(100段階ってのは仮の話で、1000なのか10000なのかは「分からない」)
また、分かっているの「方向(ベクトル)」もありそうな気がする。誰の視点から、どんな状況に基づいて「分かっている」と主張しているのか。別の方向に存在する「わかる」が、彼にとっての答えかもしれない。
「分かっているけどできない」は、おそらく思考停止だ。もしそう思っているのなら、その「分かっている」程度や方向を今一度疑ってみるべきだろう。もしかしたら、今抱えている問題を解決できる「分かっている」は、ちょっとズレたところにあるのかもしれない。