「仕事は道具でやるものじゃない」と言われて考えた。

とある飲み会で新しいマックを買った話をしてました。
すると近くに座っていた某氏が「仕事は道具でやるものじゃない」とまるでとても重要な宗教上の秘儀を伝えるかのように僕に言うではありませんか。

New mac spec

うーん・・・・その方はきっとエクセルやパワーポイントで資料を作らず、電卓で計算、OHPに手書きでプレゼン資料を作っているのでしょう。いや、電卓やOHPだって道具ですね。紙だってそうだし、もしかしたら口頭でのコミュニケーションで良しとしているのか?いやいや、言葉だって道具だしなあ・・・テレパシーでも使うのかよ!と思って、ハイボール飲みながら固まってしまいました。

よく考えると、昔から凝り性な僕は、凝り性ではない先輩や同僚から定期的に似たようなコメントをいただくような気もします。

そりゃ、道具だけじゃないけれども

その方が言いたかったであろうことを、自分なりに好意的に解釈してみました。
「仕事の成果に道具の良し悪しが貢献する比率は、他の要因と比較して相対的に小さい。故に道具は最低限必要な分を用意すればよい。弘法は筆を選ばずと言うではないか」といったところでしょうか。

いろんな意見があるでしょう。ただ僕は、プロは道具にこだわるべきだと思います。筆を選ばない弘法大師のような天才は例外中の例外だからです。
生前貧しい暮らしを送り死後に評価された画家は、貧しかったから道具にこだわることができなかったのであり、道具にこだわらなかったからよい作品が描けたわけではないのです。因果関係を混同してはいけません。
反応の悪い旧型のパソコンを使っていたら逆に仕事がはかどるなんてのは、あったとしてもかなり特殊なケースでしょう。

弘法だって、筆を選べば更にいい作品が描けたんじゃないでしょうかね。

僕の職業である経営コンサルタントの場合、道具というのは高性能のパソコン、高機能なソフトウェアや高速な通信環境、書籍やネットの情報だったりするわけですが、プロとして仕事をして対価をいただいている以上は、道具への継続的な投資は義務だと思っています。まあ、半分くらいは趣味を兼ねてる訳ですけれども。

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