有名な交渉戦術として、よい警官・わるい警官(グッドコップ・バッドコップ)戦術がある。
交渉相手が「良い人」と「悪い人」で役割分担をする。
悪い人が交渉相手を恫喝し、良い人がそれをなだめることで譲歩を迫る戦術。
「良い人」は交渉上その役割を演じているだけで、あなたの味方ではない。
彼は妥協案を提示しているように見える。なんていい人なのだろう。
しかし、彼の提示している条件こそが交渉相手の「本当の目的」である。
交渉相手が一人の場合、「悪い人」役はその場にいない上司となる。「私はあなたの提示した条件で交渉したいのですが、上司がウンと言わなくてですね・・・」聞き覚えはないだろうか?
恫喝する「わるい警官」に萎縮せず、優しい言葉をかける「よい警官」に流されず、交渉の目的にだけフォーカスしたいところだ。