セネカ著「ルキリウスへの手紙」を読んだ。600ページ近い大著。
もう絶版になっているが、アマゾンで入手できた。少し高かったけど、致し方ない。(今アマゾンを見たらさらに高くなっていた、もう買える金額ではない)
この本が書かれたのは紀元62年から65年、セネカが皇帝ネロに自害を命じられる前までの期間、セネカ自身は60代だった。
2000年近く前に書かれた本の内容が胸に刺さるのは、人間の本質がそれほど変わってないという証なのだろう。
「賢者はみずからに充足する。それは友人を欲しがらないということではなく、友人なしでもやっていけるということだ」
経営者は孤独だとよく言われる。
孤独に耐えられなければ、つまり、誰かに頼らず、みずからで充足する方法を持たなければ、経営者なんてやってられない。
孤独の解消を求めてはならないのだ。求めるべきは、孤独とうまくやっていく方法。
コンサルや占い師、家族や社員を頼るのはいいが、過度に依存してはならない。
彼らがある日突然いなくなったとしても、精神の安定を乱さず、職務を遂行しなければならない。
昔、ある友人から「あなたは自己完結している。妻や友人が急にいなくなっても、淡々と人生を過ごすだろう」と言われた。
そうありたいと思っているが、友人は私を過大評価しすぎているようだ。
まだその境地に達するには、時間が足りない。