バットを振る以外の時間

企業が成功するためには運が必要だ。
だからともかく数多く打席に立ち、数多くバットを振らなければならない。
バットを振る以外のことをしている時間が長ければそれだけ成功のチャンスが減る。

ワークライフバランスなんて完全に無視した発言だ。
精神論のようにも聞こえる。
もっとスマートなやり方があるのではないかといぶかしむ人もいるかもしれない。

誰の発言だろうか?古い日本企業の経営者?スポーツ選手?

違う。

シリコンバレーのスタートアップ養成スクール「Yコンビネーター」の創始者で、
自信がLispプログラマでもありエッセイストでもあるポール・グレアムの発言だ。
#冒頭の「スタートアップ」を「企業」に置きかえている。

先進のIT企業といえども、やるべきことは他の企業と変わらない。
なるべく働き、チャンスを増やす。
バットを振る以外のこと、つまり仕事と関係のないことは極力控える。

打席を見つける

打席に立たなければ打率はゼロ割だ。(口だけで行動しない人のことだろう)

数回だけ打席にたち、たまたまヒットを打ち打率が5割になるかもしれない。
そのまま二度と打席に立たなければ、打率は5割で固定される(かつて成功した経営者を思い浮かべて欲しい)

打席に立ち続ければ、三振もする。打率も下がるかもしれない。
でも、数多くの打席に立てば、それだけホームランを打てる可能性も高まる。
なにより、技術が向上する。

では、自分の「打席」はどこにあるのだろうか?
それはクライアントの応接室かもしれない。
セミナー会場かもしれない。
飲み会の席やゴルフ場という人も居るだろう。
もちろん、複数の打席があることだってあり得る。

自分の打席の場所がわからなければ、打席に立ちようがない。
打席がどこかがわかれば、打席でないところがどこかもわかる。

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