ソクラテスはこう言った。
「哲学者が王になるか、王が哲学をやらない限り、国に不幸が止むことはない」
現代なら「王」は「社長」と言い換えてもいいだろう。
株主一名で代表取締役を兼ねている中小企業の社長なんて、良くも悪くも王様みたいなもんだ。
ローマの皇帝、マルクス・アウレリウスの残した「自省録」という本が好きで、
折に触れて読み返している。
漫画・ドラマが大ヒットした「ミステリという勿れ」の小道具として使われていたので、
聞いたことのある方もいるのではないだろうか。
興味がある人は一度読んで見てほしい。
まだ30代の頃の私は感動し、「マルクスのように生きていこう」と思った。
哲学のある生き方をしたいと、心からそう思った。
ところがそれが叶わぬまま、仕事に追われ続けて気がついたら社長になってしまった。
哲学者が社長になったわけではないので、選択肢としてはもう一つしかない。
すなわち、社長として、哲学をやり続けないといけない。
社員や取引先を不幸にしないために。