10年以上昔の話になる。(一部脚色している)
Aというウェブ制作会社の社長と知り合いになった。
まだ創業からそれほど時間が経っていないが、
社長も自身たっぷりだし、共通の知人Bも「あいつはすごい奴だ」と
言っていて、私も「そんなもんかな」と素直に信じていた。
何年か経ち、やはり共通の知人Cが、
ひょんなことからAの会社にHPのリニューアルを依頼した。
Cは「Aに頼んだが酷かった。基本ができていないし、約束したことも全くダメ。
結局自分で全部やり直すハメになった。数百万損した。」と憤っていた。
(Cは自分でもウェブ制作ができる能力を持っているが、他のことに時間を使うために敢えて外注していた)
誰かから激賞される人物が、別の誰かからはボロクソに言われる。
経営コンサルタントをやっているとそんなことによく出会う。
もちろん自分もそうだ。できるコンサルと言われたり、詐欺師同然と言われたり。
色々な事情が考えられると思う。相性の違い、要求レベルの違い、
状況の変化、様々な勘違い・・プラスにも、マイナスにも。
Aだって詐欺師だったわけじゃない。Cといろんな意味で「合わなかった」だけなのだろう。
こういう経験を繰り返したことによって、自分に向けられる評価があまり気にならなくなった。
その評価が多分に感情的であったり状況に左右されるもので、移ろいゆくものだと思えば、
そんなものに一喜一憂するのが莫迦らしくなる。
貶されても怒らないのはいいのだが、その副作用として、褒められても素直には喜べなくなってしまった。
性格が歪んだようにも思う。