自我という牢獄

A too powerful ego is a prison from which a man must escape if he is to enjoy the world to the full.
あまりにも強すぎる自我は、一つの「牢獄」であり、もし世界(人生)を十分に楽しみたいのであれば、そこから抜け出さなければならない。

バートランド・ラッセル「幸福論」より

どうも現代というのは、「自我」というやつを前面に出さざるを得ないシチュエーションが多い。
自己アピール、セルフブランディング、インフルエンサー。その方が利益がある、ように思える。

SNSを見れば自我の「牢獄」に囚われた、幸せそうに「見える」人をたくさん発見することができる。

世界を楽しむためには、SNSにアップする画像を加工している時間は不要なのだろう、本当は。
「脱獄」できるように、1年以上前にSNSを辞めてみた。
それでも日常生活で鉄格子や鎖の存在を感じることはある。
ああ、自我が出てきているなと、牢獄に囚われているなと。

先日お会いした古い知人も、Facebookを辞めて幸せになれたと言っていた。
人の「つながり」を示す優しい白い絹糸は、過度になると人を縛り付ける錆びた鉄鎖に変わってしまう。

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