長く日記をつけていて、それを折りに触れて読み返している。
この習慣は、自分という存在は、自分が思っているほど一貫性のある思考を持っていないことを浮き彫りにする。
10年前はこんなこと考えていたのかとびっくりする。今と真逆だからだ。
これに気がついたのは、日記を書いていたからで、
そうでなければ自分は前からこういう考え方だったと「改竄」していただろう。
さらに言えば、SNSに投稿していたら同じ効果は得られなかった、
誰にも見せない日記だからこそ、人が聞いたら鼻白むような赤裸々な意見をかける。
SNSは「観客」を意識してしまうので、つい綺麗事を書いてしまう。
多分、一貫性のある人間なんていない。時代に合わせて少しずつ思想を変えている。
ほとんどの人は記録を残していないのでそれに気づかないだけだ。
でも人は自分の思想に一貫性があると思いたがる、そして「ブレない」人は社会で良い評価を受ける。
もっとも、記録を突きつけて矛盾を指摘しても、それが矛盾していないと強弁できるような、
上手い言い訳を考えつくのだろうけど。