死んだ祖父は読書家だった。私の読書好きは祖父から遺伝したのだろう。父は読書はあまり好きではなかったのだと思う。車や船の実用書以外を読んでいるのをみたことがない。私の機械好きや新し物好きは、父から遺伝したのだと思う。
祖父の蔵書はまだ実家に残っていて、帰省の際にはそこからいくつかの本を取り、読むことにしている。先日は「毛沢東の考え方」という本を見つけた。祖父は購入した本には押印し購入日を記すのが常だったようだ。この本は昭和41年、私が生まれる遥か前に買われたもののようだ。文化大革命が始まるか始まらないかくらいの時期。前書きでは日本人の編者が彼を大絶賛していた。その後の歴史を考えると、なかなか味わい深い。


もし仮に天国というものがあるのだとしたら、祖父はきっと自分が買った本を読む私を見て喜んでいるのではないかと思う。私もいつか死ぬ。私が買い求めた大量の蔵書は、誰か、甥や姪といった私の子孫がいつか読んでくれるだろうか。そして私の書き込みを見て、「あの人こういうところあったよね」と、苦笑してくれるだろうか。















