新規事業を計画する際に、必ずアドバイスしている言葉。
「事業から撤退するかどうかの判断基準を事前に決めておくこと」
人間は、自分のやったことに思い入れがある。
事業を始めてしまったら、赤字でも、競争力がなくても
「あと少し」「もう少し」と、可能性のないチャレンジをし続けてしまう。
ひどい場合は、現実を都合の良いように解釈してしまうこともある。
誰だって、自分の失敗は認めたくないものだ。
なので、冷静なうち、計画を立てているうちに、
撤退ポイントを決めておく。
売上が3年間ゼロだったら辞める、
シェアを3%取れなかったら、
顧客が1,000人確保できなかったらなど、
明確で定量的な目標を設定し、
達成できなければ、自分の思いなど関係なく、
事業から撤退する。
撤退ポイントが短期すぎてはいけない
では、どれくらいの期間を設定すればいいのか?
事業内容によってケースバイケースだろうが、
少なくとも、撤退ポイントを1ヶ月とか3ヶ月とか、
ごく短期にするのはお勧めしない。
そんな短い期間で結果が出る事業は少ない、
もしあったとしても、そんな事業は容易に
他社に模倣されてしまうだろう。
ものごとを始めるときは、
終わり方を想定しておく。
成功パターンは皆想定するのだけれど、
失敗のパターンも想定しておけば、
事業の屋台骨を揺るがすような事態は避けられるだろう。