それは反省文?状況報告?願望?いいえ、事業計画です

事業計画には「過去」「現在」そして「未来」が
バランスよく組み込まれてないといけない、
と考えている。

バランスの悪い事例を、
極端なケースで考えてみよう。

過去ばかりの「反省文」

過去にこんな失敗をした。売上が最盛期の30%になった、
従業員が退職した、返済ができずに猶予をお願いした・・・

こんなことばかり書かれていたら、
それはただの「反省文」でしかない。

過去のことを説明するのは、
それが現状に至る道筋を
表すのに必要だからであって、

ただ過去のこと「だけ」を書いても、
それが事業計画として相手の心を
動かすことはないだろう。

#逆に言えば、現在や未来と関係のない
#ネガティブな過去は、わざわざ
#事業計画に記載する必要はないとも言える。

現在ばかりの「状況報告」

先月の売上が調子がいい、今の預金残高が300万だ、
お客様から好評価をいただいている・・・・

現在の状況報告は大事だが、
それだけだと、
「なぜそうなっているのか」
がわからない。

過去との繋がりがない
「現在」など存在しない。

いま調子がいいのなら、
過去の何かがプラスに働いた可能性が高いし、

いま調子が悪いのであれば、
過去にしたこと、
もしくは「しなかったこと」
がマイナスの影響を及ぼしている可能性が高い。

#もちろん偶然に調子がいい
#可能性だってある。
#この見極めは難しい。

未来ばかりの「願望」

いま大きな案件のお誘いが来ている、
来期の新事業は成功間違いない・・・

こんなことを言っても、
事業計画を見る相手は簡単に信用することはない。
#大手企業の押印がある発注書でもあれば別だが。

未来の話は、正直どうとでも言える。
裏付けのない未来の話は「願望」に過ぎない。

願望ではなく事業計画にするには?
未来だけではなく、過去から現在にいたる
経緯をしっかり説明し、
「先のことは分からないが、これまでの経緯を
考えると、言う通りになる可能性は高いな」
と、相手に思わせなければならない。

時間軸を意識し、全てをつなげる

以上、あくまで説明のために
極端なケースで考えてみた。

実際には過去だけ、現在だけ、未来だけの
事業計画を作る人はあまりいないだろう。
しかし、二つだけ書いて一つを忘れる・・
といった事業計画は、思いのほかよく見る。

あなたは、あなたの会社は、
かつてどこから来て、いなどこに居て、これからどこへ行くのか?

全ての要素が入っていて、
かつ矛盾なく繋がっている。
ひとつの淀みなく流れる「物語」になっている。
それがほんとうの「事業計画」だ。

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