春の兆しを感じ始める頃、補助金のシーズンが始まります。
私の仕事も忙しくなります。
まだ詳細情報が出ていない時期にもかかわらず、「始まったら支援して欲しい」という依頼を十件以上いただいています。ありがとうございます。
さて、シーズン前の予習ということで、
今回から何回かに分けて、補助金に関する基礎知識を書いていきます。
補助金と助成金の違い
「補助金」と「助成金」、明確に使い分けている方は少ないと思います。
同じ意味ではありません。どう違うのかを説明します。
補助金:締切がある、コンテストタイプ
補助金は、公募期間(締切)があります。予算規模等に応じて、締切は1回だったり2回(二次公募と呼ばれる)だったり、多いときは4回以上になることも。
審査が行われ、採択(合格)する企業もあれば、そうでない(不採択)会社もあります。
試験のようなもので、採択のためには事業内容もさることながら、テクニックめいたものも必要になります。
様々な業種の事業計画を作成した経験のある中小企業診断士の能力が活かせる分野です。
助成金:条件さえ合えばもらえる。早い者勝ちタイプ
一方、助成金というのは条件さえ合えば、提出すれば必ずもらえます。
条件というのは、例えば高齢者を雇用する、非正規社員を正社員として雇用するなどといったものです。
(雇用系が多いです)
必ずもらえるとはいえ、年度の予算には限りがありますので、早い者勝ちということになります。
毎年、晩秋には予算が尽きてしまう傾向にあるようです。
申請書に不備がないかどうかが重要なポイントになりますので、こちらは行政書士さんや社会保険労務士さんが得意とする領域になります。
#弊社は、クライアントから助成金の依頼があった場合は信用できる社労士さんを紹介しています。
厳密に分ける必要はない
実際の会話では、補助金も助成金も同じ言葉として使われています。
専門家や公務員の方でも、気にせずに混同している方も多いです。
また、昨年の例で言えば「省エネ補助金」といいながら、実際は早い者勝ちの助成金方式だったというケースもありました。
補助金と助成金、好きな言葉を使ってもらって構いません。
専門家でもないので、厳密に言葉の定義に拘る必要はないでしょう。
ただ、自分が申請しようとしているのが、「補助金(コンテストタイプ)」なのか、「助成金(早い者勝ちタイプ)」なのかは把握しておきましょう。
とるべき戦略が異なりますので。
本ブログでは今後、「補助金」について説明していきます。