2019もの補助二次募集(H30補正予算)解説〜(4)加点の種類

ものづくり補助金には、いくつかの加点項目があります。
要件を満たしていると、審査時に追加点がもらえます。
#何点もらえるのかは公開されていません。

加点項目の種類

加点項目は以下の通りです。

1)先端設備等導入計画
2)経営力向上計画
3)経営革新計画
4)地域経済牽引事業計画

5)事業継続力強化計画

6)従業員の給与支給総額を1%アップさせた実績または予定

7)小規模事業者(小規模型のみ)

8)クラウドファウンディング

順番に説明していきます。

1)−4)でひとつ取ればいい。先端設備等導入計画を取るのが最も効率的

1)ー5)は認定制度です。別途公的機関に申請書を提出し認定を受ける必要があります。
認定には数日〜数か月かかりますが、「申請中」であれば加点がもらえます。どれか一つ取得すれば大丈夫です。

1)−4)はどれか一つ取得すればOKです。
たとえば1)と2)双方の認定を取得したとしても、加点は2倍にはなりません。
点数の差もないと思われます。
1)ー4)のうち、どれが認定を受けやすいかと言えば、
1)の先端設備等導入計画です。
また、1)2)は取得していれば補助率を2/3(通常1/2)に
引き上げる効果もあります。1)を取っておけば間違いないでしょう。

事業継続力強化計画は取っておけば大幅加点か?

5)は独立加点となります。今回の募集で初めて追加されました。
事業継続力強化計画は先月開始したばかりでまだわからない部分も多いですが、過去事例から類推するに、加点の割合が大きいのではないかと予想しています。

人件費アップは皆チェックしている

6)は人件費アップの実績あるいは予定のある企業に対しての加点です。
過去の人件費支払額を確認し、加点対象になるかどうかを検討してください。
なお、日刊工業新聞の記事によれば、一次公募では申請者の74%がこの項目にチェックをいれたとのことです。

年間給与支給総額の1%アップ、平均月額給与が30万円とすれば、月に3千円の賃上げです。
ちなみに、総支給額で見られるので、平均的に上げる必要はありません。

小規模事業者が500万以下の補助金申請なら、それだけで加点

7)小規模事業者(サービス業は従業員5名以下、それ以外は20名以下)は、それだけで加点されます。ただし、小規模型(補助上限500万円)で応募する必要があります。小規模事業者も一般型(最大1000万円)に応募することは可能ですが、その際はこの加点は受けられません。

クラウドファンディング加点を使っているのはごくわずか

8)クラウドファンディングで一定規模の支援金額を集めた企業には加点があります。一次公募では全体の0.6%がこの項目にチェックを入れたとのことです。

最適な選択肢

1)の先端設備等導入計画、5)の事業継続力強化計画の認定を取得し、
6)の人件費アップにチェックを入れる。
小規模事業者で補助金支給額が500万円以下でもよい場合は、7)の加点も取る。
これが最適な選択肢となります。

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