「起業」は簡単。難しいのは事業の継続・発展

ちょっと昔のニュースですけれど。
起業を持ちかける詐欺で8千万円稼いだ人(無職)が逮捕されました。

http://b.hatena.ne.jp/entry/this.kiji.is/148259932127167990

起業は簡単だが・・・

「起業なんて簡単だ」と言っている人は、よっぽど周囲の人に恵まれたか、本当に(事務処理含めた実務)高い能力のある人か、単に辛い想い出を忘却しているだけなんじゃないかなと思います。
自身の経験から言っても、個人事業主から初めて法人化、社員の雇用と事業を拡大していくなかで、楽なことはひとつもありませんでした。(っていうか、しんどいことばかりです)

資金繰りに悩まされて眠れぬ夜もありました。
仕事が取れずに、自分の能力についての自信が揺らぐこともありました。

ある意味、起業は簡単です。役所に書類を提出すれば、今日からあなたも立派な「社長」です。
ただ、事業を継続・発展させるのは簡単ではない。
割合は諸説ありますが、ほとんどの会社は10年以内に退場していきます。

敗北者は何も語らない

成功者の影には、その何十倍もの敗北者の屍が積み上がっています。
経営コンサルタント(中小企業診断士)をしていると、そういった敗北者の話もたくさん聴きますし、実際に彼らが「うまく会社をたたむ」ための支援をしたこともあります。

敗北者は何も語りません、ただ、そこから居なくなるだけです。
なので、その声は聞こえません。

入念な準備を

起業は、最低資本金の撤廃など過去と比較すればそのハードルは低くなってはいます。
しかし、依然としてリスキーな取り組みであるのは事実。なので入念な準備が必要。
専門家でも先輩の経営者でも、公的な支援機関でも、聞けるだけ話を聞きましょう。
市町村や商工会・商工会議所などの公的支援機関なら無料で相談に乗ってくれます。

むやみやたらに起業を恐れる必要はないけれど、それなりに確率の低い挑戦であることは忘れないでください。
「自分ならできる」?破産した人たちも、そう思っていたのです。
少なくとも「なんとなくかっこいいから」で飛び込んでどうにかなる分野ではありません。
冒頭記事のように、コンビニで客に声をかけられて始めるなんてもってのほか。

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