導入は慎重に、撤退は素早く

何かを始める時は慎重に検討し、何かを辞めるときは素早くやる。

株取引でも会社経営でも、おそらく人生の全てがそうなのだと思う。

とりあえずやってみてもいいのでは?スピードが大事!!

とりあえずやってみる、という戦略もあるにはあるが、それはコストが非常に小さいかゼロの場合のみだ。
たとえば、操作が簡単な無料のソフトを入れて作業を効率化する、これは気軽にやっていい。

#余談だけれど、クリップボード履歴管理アプリは必ず入れた方がいい。
#これがあるだけで文章製作や事務作業が格段に効率化する。
#無料のものがたくさんあるし、操作を覚えるのも簡単だ。
#しかし効果は絶大。これなどは「とりえあずやってみて」よい分野だろう。

そこには有形無形のコストがかかっている

何をするにもコストがかかる、お金や人、時間を突っ込む前に、慎重に検討しよう。
もちろん、完全に納得した上で何かを始めることなどはできない。ある程度の情報が集まり、検討した上で最後は「えいやっ」となる部分は残る。
それでも何も検討しないよりは成功の確率は高まるだろう。

もし、上手くいかなかったら? 素早く撤退する。
そのために追加のコストがかかっても仕方が無い。このままだらだらと続けた時に積み重なる有形無形のコストを考えれば、いっそ一気に清算し、資源(人、モノ、金)を別の、もっと成功しそうな分野に集中投資した方がマシだ。
でもそれができない。「もしかしたら来年うまくいくかも」「もっとお金を、人を突っ込めば成功するかも」「自分が、従業員がもっと勉強したら、心を入れ替えたら」と、撤退しない理由はいくらでも思いつくだろう。撤退は自分の間違いを認めることで、気持ちのいいことではないからだ。

賢い投資家のように

株式を買うときに、その企業の分析をしない、業界のことを調べない、素人ならともかく、そんなプロの投資家はいないだろう。
いったん持った株式を手放すときも躊躇なくそれを実行するのがプロだ。「また騰がるかも」とだらだらホールドするのは素人の所業であり、「見切り千両」という格言すらある。

なのに、分野が経営に変わると、「儲かりそうだ」とあまり考えずに新事業を始める人、
傾いた事業を撤退する決断ができない人があまりにも多いように思う。

自分の事業を醒めた目で眺めるのは難しいのはよくわかる。
しかしそれをやらなければ事業の成功は望めない。
どうしてもできないなら、外部のコンサルタントを連れてきてその作業を代行してもらうことをお勧めする。

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