補助金の申請を支援すると、残酷なまでに成果が明らかになる。
通常のコンサルティングの場合、その構造上、成果がわかりづらいことが多い。
売上が向上したとして、それがコンサルの指導の成果なのか、それともそれ以外の要因なのかを明確に切り分けることは難しいからだ。
しかし、補助金は違う。採択発表の日に、「採択」つまり支援が成功したのかどうかが誰の目にも明らかになる。
支援をしている側として、不採択という残念な結果をクライアントに伝えるのはとても辛い。
お役に立てなくて申し訳ないと心からそう思う。
「次回もお願いします」
それでも、ほとんどのクライアントは「次回もまたお願いします」と言ってくれる。
「成果を出せなかったお前とはもう契約しない。他のコンサルを探す」と言われても仕方がないのに、だ。
人柄を信頼してもらえたのか、支援プロセスが評価されたのか、単にスイッチングコスト(他のコンサルに変えるのが面倒)の問題なのか、それは分からない。
ただ、私はとても幸せな気分になる。本当に嬉しく思う。
次回こそクライアントのために成果を出したいと強く思う。
強くあれるのはクライアントのおかげ
サラリーマン時代、ミッション系の女子大のシステム構築を行っていた。
仲の良かった大学の先生から新約聖書をいただいた、その中の一節。
I can do all this through him who gives me strength.
「私を力を与えてくださるかたに結ばれていることによって、私はどんなことでもできます。」
ー新約聖書 フィリピの信徒への手紙 4章13節
経営コンサルタントは一人では何もできない。クライアントとの相互作用で成果を出している。
自分が強くあれるのは、クライアントの信頼のおかげだ。