話せば出てくる、しかし書くとなると

じっくり話合う

経営者と話していると、新事業の案や今後の売上・利益予測、会社の理想・・・いろいろな言葉が出てくる。
みな、事業の最終責任者として、日々いろいろな事を考えて、かつ決断しているのだなと感心する。

しかし、その想いを事業計画として紙に書いてくれというと、「書けない」と言う。
たとえ書けたとしても、話を聴いたいたときに感じたあの熱気がきれいさっぱり失せてしまったような文章が出てくる。

話すと書くとでは、必要な能力が違う。
しかし、事業計画は書かなければ相手に伝わらない。

この場合の相手とは、目の前の人間ではない。
銀行員であればその上司、補助金であれば会ったこともない審査員の面々だ。

かれらには直接会って話し、自分の想いを伝えることができない。どうしても、一度その「想い」を紙に落とす必要がある。
話せば、話さえできれば伝わるのに、それを文章化する能力が不足しているために融資が降りない、補助金が取れない。それはとても残念なことだ。

われわれ経営コンサルタントの仕事のひとつは、経営者の話を聴き、その内容を文章なり図表に落とし込むことだ。
その過程の中で、経営者の想いが前に出過ぎ、却って相手に伝わりにくくなっている箇所を削除することもある。こちらが調査した情報なり意見を追加することもある。
もちろん、話の本筋は変えずにだ。
経営者の想いがより確実に相手に伝わるように、微調整を施す。
出来合のフォーマットに当てはめるのではなく、その企業に、その経営者に併せたオーダーメイドの作業だ。

そして、経営者の思いを結晶化した一つの資料、「事業計画」として完成させる。

事業計画を読んだ経営者が、「私が思っていることがそのままこの事業計画に反映されている」という感想を述べたとき、私は、自分が満足のいく仕事をできたのかなと思う。
その事業計画で融資が下りたり、補助金が取れたりすれば、なおさら嬉しく思う。

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