オンリーワンではないからこそ

自分及び自分の会社が特別だと思ったことはない。
入れ替え可能な存在であり、いつでも競合にとって代わられる可能性があると思っている。
当社が破綻したら、困るクライアントはいるだろう。もしいないとしたら、当社の存在意義はないからだ。
でもそれは「一時的に困る」というだけのこと。
代わりの業者はすぐに見つかる。数年も経てば、当社のことは忘れ去られてしまう。

オンリーワンなら、他者と比較しなくていい?

オンリーワンという言葉は美しいが、その響きに酔い、他者との比較をしなくなることはむしろデメリットだと。
他者と少しでも比べてしまえば、自分がオンリーワンではないことくらいすぐわかる。
気づいているけど、気づかないふりをするのは自由だが。

差別化と時間軸

差別化が必要だと、私含めて経営コンサルはよく言う。他者と同じことをしてはならないと。
時間軸を考えてみよう。たとえある時点で差別化したとしても、その優位性は長くは続かない。
競合はうまくいっているあなたの会社を模倣するだろう。うまく模倣できなかったとしても、資本力で無理やりどうにかしてしまうかもしれない。その差別化要因そのものが無効となる可能性だってある(スマートフォンはどれだけの業界を駆逐したことか!)

必要なのはある時点での差別化ではない。「差別化し続けようとする」終わりのない姿勢そのものだ。
自分は、自社は「オンリーワン」だと考え始めたら、それは近い将来の敗北フラグだと怯えた方がいい。

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