オフィスに自然光が差し込むことのメリットは、
一般に考えられているよりも大きいようだ。
企業が優秀な人材を採用し、
彼らに生産性高く働いてもらうためには、
良質な従業員体験の提供が欠かせない。それを実現するために、カフェやフィットネスセンター、保育所などを
設置する企業も多いが、筆者らの調査によると、
彼らは何より自然光が差し込むオフィスで働くことを
希望しているという興味深い事実が判明した。
実際、この研究結果によれば、
太陽光が差し込むオフィス環境で働く従業員は、
眼精疲労の頻度が51%減少、頭痛の頻度が63%減少したほか、眠気を催す頻度は56%減少した。
以前にコンサルティング会社へ勤めていた頃、クライアント先の事務所が
半分地下のような場所で、窓一つない空間だった。
(感覚的に)空気も淀んでおり、従業員もそのことについて不満を漏らしていた。
私もある時期、そこで一日の大半を過ごしていたが、
やはりいい気持ちはしなかったのを覚えている。
そのときの経験から、という訳ではなく、たまたま偶然なのだけれど、
現在のオフィスは壁の一面が窓になっており、
南向きということもあって太陽の光がさんさんと入ってくる。
このビルは屋上も開放されているので、
ときおりノートパソコンを持って屋上へ行き仕事をすることもある。
仕事ができるサイズの椅子とテーブルがちゃんと置いてある。
たまたまビルのオーナーと知り合いだった縁から、
本当にいい事務所に入居できたと思う。
窓の費用対効果は高い
中小企業である当社には、保育所の設置は予算的に不可能だ。
カフェやフィットネスセンターも難しい。
#豆から煎れるコーヒーメーカーやトレーニング機器は設置しているが・・・・
自然光のあるオフィスを借りるだけで、
保育所の設置よりも従業員の満足度が向上するのならば、
こんなに効率のよいことはないと思う。