どんなに気をつけても、ミスは必ず起きる。
「私はミスをしない」と言っている人は、嘘をついているか、忘れっぽいかのどちらかだ。
工学の分野では「フェイルセーフ」といって、ミスが発生する前提で、発生した場合の被害を最小限にするような設計が好まれる。
工学だけでなく、仕事のあらゆる分野でこの「フェイルセーフ」の概念が有効だと思っている。
ミスをした場合の被害の大きさと影響範囲を想定し、予め対策を練っておく。
事前の想定を超えるようなミスが発生したら、すぐに出血を止め、防御策を講じる。
ミスをした当事者に「なぜこんなミスをしたんだ」と言っても意味がない。
なぜを五回繰り返し、ミスの原因が追及できる分野は限られている。ほとんどの人的なミスは「単に忘れていた」「上の空だった」「何かと間違えた」といったことが理由であり、「なぜ」を追求しても人格否定にしかならない。
ミスが起きにくい仕事の仕組みはどうやって作るか?
それでもミスが起きた場合、どう対処するか?
個人を追求するのではなく、システムの改善に目を向けよう。