大分県のくじゅう高原にて、偶然に、野焼きの風景を目撃した。
日本では春先のまだ草本の新芽が出ない時期に、野山の枯れ草を焼く事が多い。山焼きとも言う。
日本の自然の状態では酷寒地を除き、草原は森林へと遷移する。野焼きを行うことで、この遷移がリセットされ、初期状態の草地に戻る。 一方、有機物の蓄積を減らし、無機塩類とすることで新たに出る若草のための肥料としたり、農業害虫を焼き殺す効果も期待される。
-ウィキペディアより
大草原の美しい風景は人の心を打つ。このような風景は放っておけば「自然に」できあがるものではない。野焼きを怠れば、美しい草原はあっという間に森に戻ってしまうだろう。
日本庭園、公園、名勝地・・・我々が愛する「自然」は、人の手が入り、メンテナンスをしないと維持できない、つまり人工的なものがほとんどだ。
企業も同様であり、定期的なメンテナンス(野焼き)による改善を怠れば、素晴らしいビジネスモデルでもすぐに機能しなくなる。
しかし、野焼きでしばしば死亡事故があるように、企業の業務改善にもリスクがある。良かれと思ってやった行為が予想しない反作用を引き起こすこともある。
上手くいっている仕組みを変える必要はない?それは違う。
外部環境は刻々と変わっていく。いま上手くいってる仕組みが、明日も機能するとは限らない。
そこには不断のメンテナンスが必要なのだ、そう、野焼きが美しい草原を何十年も維持しているように。