セミナーをする場合は、必ずテーマに関連した
ストーリーを入れるようにしている。
ストーリーなら納得する
人間はデータを羅列されても
すなおに頭に入ってこない。
「この制度には3つの条件があります。
ひとつは■■、ふたつめは××、最後は△△です・・・」
といった単調で抽象的な話は、
聴き手を容易に夢の世界へと誘う。
しかし、具体的かつ臨場感のある
ストーリー(物語)で語れば、
聴き手は真剣に耳を傾けてくれる。
制度の話であれば、
解釈を誤って失敗した人の話、
制度をうまく活用して事業拡大した人の話などを
織り交ぜて、情景が想像できるように話す。
そうすれば、人はそのストーリーを
自分の体験に置きかえて考えることができる。
抽象的に話す方が良い場合もある
ストーリーの効果は絶大だけれど、
そのジャンルに詳しい者同士で話す場合は、
ストーリーではなく論理的に伝えた方が良い。
野口悠紀雄の著作「「超」文章法」に、
「あなたの話は具体的すぎてわかりにくい。もっと抽象的に話してくれ」
と言われたというエピソードがあったが、
聴き手のレベルによって抽象度を調整しなければ、却ってわかりにくくなる。
古く、信頼性の高い技法
人間は、昔から神話や昔話、先祖の話といった物語で
他人に情報を伝えてきた。
ここ数百年で科学的な思考方法が普及してきて、
論理的・合理的な考え方もできるようになった。
しかし、物語という、人間が言葉を身につけてから
ずっと使ってきた情報伝達方法には、効果の面で遠く及ばない。
セミナーで聴き手がつまらなさそうにしているのなら、
きっとあなたのコンテンツは論理的・合理的すぎて、
ストーリーが足りないのだ。