2010年のことだ。
マイクロソフトは、自社の検索サイト(Bing https://www.bing.com/)のリンクカラーを変更した。
詳しく言うと、同じブルー系ではあるものの、少しだけ彩度を落とした。
同社の発表によれば、その結果としてクリック数の増加やユーザ関与の増大がみられ、
年間売上高は8000万ドル増加したそうだ。
アートではなくデザイン
マイクロソフトほどの巨大企業が細かな色の変更にまで気を遣っているのは、
それがもたらす大きな効果を理解しているからだ。
そして、それはアートではない。趣味や、主観的な美しさとは関係なく、
ルールに基づいて行われる行為だ。それは一般的にデザインと呼ばれる。
アートであれば芸術家でないと手が出せない領域であり、そこには才能も多分に影響するだろう。
デザインはルールの集合体であり、学べばそれなりのレベルに達することができる。
#世のなかにアーティストは少ないが、デザイナーはたくさんいるのは、それが学習できる知識だからだ。
微調整と検証
自社ホームページ、チラシ、店舗レイアウト、看板、ダイレクトメールの文章・・・・
何か良さそうなアイデアを思いついたり、人から聞いたら、すぐにそれを反映させて、結果を検証してみよう。
端から見ると偏執狂なのではないか、というぐらいにこだわれば、事業の成功に近づくだろう。
ここでいうこだわりは、自分の信念や思い込みとは違う。
ひとりよがりの自己満足では、商売にならない。
あくまで顧客視点を追求する、という意味での「こだわり」だということを忘れてはならない。